明日は【DANGAN-LADIES vol.4】です!

いよいよ明日、3月15日(木)は後楽園ホール【DANGAN-LADIES vol.4】です!恒例の日ノ本氏の見どころを読んでテンション全開にて皆様のお越しをお待ちしています!(当日券ございます)

DANGAN LADIES vol.4の見どころ

本日のメインイベントは王者,高野人母美[29=協栄]の返上(V0)によって空位となったOPBF女子Sバンタム級王座決定戦がセットされた。
 出場するのは,初のメインイベンターを務める長身サウスポー,ランキング1位の後藤あゆみ[28=ワタナベ]。メディアではモデルボクサーとしての話題が先行しているが,試合を重ねるごとにボクサー後藤の評価は鰻のぼり。特に174センチの長身から打ち下ろす左ストレートの威力には賛嘆の声があがるほどであり,一発で試合を終わらせるだけの凄みがある。
 またリングを広くサークリングし,その場に留まることのないフットワークにも定評があり,その足捌きは同門であった元東洋&日本Sウェルター級・ミドル級王者,柴田明雄[引退=ワタナベ]を彷彿とさせる。
 それもそのはず,後藤のバックボーンは柴田と同じバスケットボール。小学校からバスケに打ち込み,宇都宮中央女子高校時代にはインターハイ出場。スポーツ推薦で法政大学に進学した一線級のプレイヤーである。地獄の練習で培ったクイックネスとボディバランスの高さは,ボクシング転向後も大いに活かされる。メキメキと力をつけ,オリンピック出場を見据えるほどに成長した。
 しかし’13年全日本アマ選手権ではライト級3位に終わり,夢は潰える。幼い頃から男子につっかかっていく負けん気の強い性格である。勉強でも運動でも,人よりできなかったことが悔しくてたまらない性格である。やっていない振りをしながら人の倍以上の練習をしなければ納得できない性格である。練習の積み重ねでしか自信を構築することができない性格である。これ以上できないというところまで自分を追い込み,この試合に全てをかけていただけに、この敗北は後藤の心を片々の灰の如く燃え尽くした。空虚な毎日が続いた。しかし後藤はあきらめなかった。
 心機一転,’15年11月,プロ転向。5戦5勝(4KO)と着実に星を積み重ね,僅か6戦目で掴み取った今宵の舞台に対し「アマ時代からたくさんの方々の支援に支えられてきた。オリンピックに出場できなかったけれど,プロでベルトを獲得して少しでも恩返しがしたい。」と語る後藤。
 それを阻まんとするのは,後藤と身長差11センチ,ランキング2位のキム・アクタブ[24=比国]。低い体勢から振り回す左フックが持ち味で,4勝のうち3勝がノックアウト。『Bone Crusher』の異名が示すように,対戦相手の骨を打ち砕いてきたパンチ力は侮れない。一方6敗のうち5つがKO負けであり,まさに肉を斬らせて骨を断つ,リスクを恐れぬこの突貫ファイターをいかに捌き,逆に斬って落とせるか。
 本試合は後藤にとっては更なる高みへのステップアップとして厳正な評価の舞台にもなるだろう。左を活かすための右やアッパーのバリエーション。低い体勢の相手に対する重心移動やポジショニングなど,見所は多岐にわたる。とはいえキムは後藤を6戦上回るキャリアがあり油断は禁物。不用意な一発をもらえば,たちまち夢は泡と消える。オリンピック出場は叶わなかったが,再び目指す世界への険しき道。形ある称号を手にし,更なる大舞台への足がかりとしたい。

 リングは戦場,拳は弾丸。両の拳を弾丸の如く錬磨し,己の生き様を謳い戦う拳闘女子たちの熱きドラマを心ゆくまでご堪能ください。

日ノ本一(ひのもとはじめ)

※当日券がございます。皆様のお越しを心よりお待ちしています!